クマによる被害を防ぐために!

更新日:2025年07月02日

このページでは、クマによる被害を防ぐために大切なことについてお知らせします。

 

◉クマ出没・被害情報マップ(那須塩原市)

市民の皆様へ

最近、ツキノワグマが、人の生活する場所(人の生活圏)に出没を繰り返し、これまで複数の人身被害が発生しています。
那須塩原市は、自然に囲まれた美しい場所であると同時に、さまざまな野生動物が住んでいる場所でもあります。
かわいらしい動物も、人間を目の前にすることで、怖くなり、威嚇したり、時には襲い掛かってくることがあります。
私たちはそういう場所に住んでいるということを認識し、野生動物のことを知り、普段の生活においては十分に注意しながら行動する事が大切です。
どうか、美しい自然や野生動物とともに暮らせる地域を作るために、市民の皆様におかれましても、下に書かれているようなことに配慮していただけると幸いです。

クマについて

栃木県に生息しているクマは「ツキノワグマ」です。
クマは普段はおとなしい動物ですが、突然出会うと驚いて人に襲いかかることがあります。
クマは、するどいツメと大きな歯を持っていて、力が強く、時速 40 キロメートルで走ることができます。
そのため、突然の出会いで、引っかかれたり押し倒されたりすると、大けがや死亡事故につながります。
クマの生息が確認されている場所では次のことに注意しましょう。

*一人で行動しない。(集団で行動する)
*対策をしないままクマが生息している場所に近づかない。

クマの特徴

*嗅覚が鋭い
*木登りがうまい
*足が速い(時速40キロメートル)
*食べ物のほとんどは葉っぱや木の実などの植物。
*ハチ、アリ、シカなども食べる。(栄養価の高いものに執着する)
*体重は、おとなのオスで80キログラム程度、おとなのメスで60キログラム程度。
*体長は、おとなで、120センチメートルから140センチメートル程度。
*前足は、長さ10センチメートル程度、幅9センチメートル程度。
*後足は、長さ13センチメートル程度、幅8センチメートル程度。

クマとの出会いを避けるために

クマによる被害を防ぐためには出会わないことが最も重要です。
次のようなことに注意してください。

◉クマのことを知る

*クマの生態、行動などをよく知りましょう。
*地域の自然環境、野生動物に関心を持ちましょう。

◉クマの出没情報に気を付ける

*出没情報のあったところにむやみに行かないようにしましょう。
*早朝・夕方は出会う可能性が高くなるので注意しましょう。

◉クマに自分の存在を知らせる

*クマ鈴やラジオなど音の出るもので存在を知らせましょう。声でも効果的です。
*クマに出会う恐れのあるところでは走るのは避けましょう。

◉クマの隠れ場所になりそうなところに注意する

*茂みで見通しの悪いところや沢などの狭いところ、人気のないところでは注意しましょう。
*山とつながっている林や川沿いのやぶでも注意しましょう。
*次のような場所ではクマとの出会いを避けるよう、特に注意しましょう。
  ・山ぎわの森や林
  ・森や林の中を通る通学路
  ・山とつながっている森や林の中
  ・川沿い

もしクマに出会ってしまったら…

もし、クマに出会ってしまったら、クマを刺激しないよう、落ち着いて次のように行動しましょう。

◉遠くにクマがいることに気が付いたとき

*背中を向けず静かにゆっくりその場から離れましょう。
*走って逃げるのはやめましょう。
*写真をとるためフラッシュを使うのもやめましょう。

◉近くにクマがいることに気が付いたとき

*クマに背を向けずに、クマを見ながら、ゆっくり落ち着いて、その場から離れましょう。
*クマをおどろかしてしまうので大声を出さないようにしましょう。

◉すぐ近くで出会ったとき

*冷静に、あわてず、クマが立ち去ってからその場を離れましょう。
  ※あわてた人の急な動作で驚いて、攻撃してくることがあります、
*突発的におそわれたら、両腕で顔や頭をガードしたり、かがんでお腹を守ったり、大ケガを避けましょう。

◉ほかにも…

*グループでいる場合はみんなで固まりましょう。
*子グマには絶対に近づかないようにしましょう。近くには必ず母グマがいます。
*仰向けで死んだふりをしないようにしましょう。
*食べ物が入ったリュックなどを置いていかないようにしましょう。

◉クマを目撃したら

*警察(110番)に連絡してください。

クマを人里におびき寄せないために

クマによる被害を防ぐには、クマを人里(人の住む場所)に近づかせないことが重要です。
地域で協力してクマをおびき寄せないようにしましょう。

◉クマの好物を取り除く

*収穫しない野菜やくだものを放置するのはやめましょう。
*収穫後の農作物を野外に放置するのはやめましょう。
*庭先のカキなどの果物は早めに取りましょう。管理しきれない果樹は伐採しましょう。
*家の周囲でハチの巣を見つけたらなるべく早く取り除きましょう。
*家畜のえさは倉庫や屋内、かつ匂いが漏れない場所に保管し、施錠をして管理しましょう。
*ペットフードは屋外に放置せず、屋内で保管し施錠するなど適切に管理しましょう。

◉餌付けを市内・ごみを放置しない

*生ごみや野菜のくずを野外に放置したり、庭や田畑に捨てないようにしましょう。
*ごみは散乱しないように出しましょう。
*ごみは夜に出さず、回収日の朝に出しましょう。
*野生動物にエサを与えるのはやめましょう。
*キャンプ場や山林に生ごみや空き缶などを放置しないようにしましょう。

◉クマが出没しにくい環境を作る

*通学路沿いのやぶや森など、見通しの悪い場所の下刈りをしましょう。
*隠れ家となりそうな川沿いや田んぼの脇のやぶを除去しましょう。

クマが好きなもの

人が生活している場所には、クマの食べ物となるものがたくさんあります。
意図せずクマへの餌付けを行っていることになってしまう場合もあります。
人が生活している場所で効率良く食べ物が食べられることを学習したクマは、その食べ物に執着して繰り返しやってきます。
人が生活している場所における、クマの食べ物となるものや好きなものを、市街地や集落などの住宅地周辺と農地周辺に分けて以下に示します。

◉市街地や集落など、住宅周辺で誘引物となるもの

市街地や集落など、住宅周辺で誘引物となるもの

果樹 
(カキ、クリ、クワなど)

カキやクリなどの果実は可食部分が多く、また、一つ一つの木に大量の実をつけるため、クマは好んで採食します。

公園等の樹木がつける実 
(ヤマザクラ、コナラ、オニグルミなど)

ヤマザクラ、コナラ、オニグルミなど、公園などに生えている樹木がつける実も、クマの食物となる場合があります。
ハチの巣、自家養蜂 ハチミツや蜂の子もクマの好物です。民家の軒下や墓石などに作られたハチの巣や、自宅の庭などでの自家養蜂用の巣箱がクマに壊される事例が多くあります。

生ゴミ
 (残飯、廃油、食用油)

人には利用価値がないものもクマにとっては食物となります。特ににおいが強いとクマを誘引しやすくなります。
コンポスト コンポストによる堆肥化は環境に配慮した生ゴミの処理方法ですが、においでクマを誘引してしまうため注意が必要です。
ペットフード  庭に置いていたペットフードをクマに食べられた事例があります。
ぬか漬けなどの発酵食品 発酵食品はにおいが強く、クマを誘引します。
ペンキなどの塗料 テルペン類を含む防腐剤を使用したペンキの臭いも、クマの誘引物となります。テルペン類は針葉樹樹脂に含まれ、クマが好む物質です。
お墓のお供え物 お供え物は、個人やご先祖様を偲ぶために大切なものですが、食べ物やお酒、ジュースは、クマにとっての食べ物にもなります。お参りの後はお供え物を持ち帰りましょう。

◉農地周辺で誘引物となるもの

農地周辺で誘引物となるもの
農作物 様々な作物が被害を受けますが、飼料作物、果樹、野菜の被害が多く発生しています。

農作物の放棄残滓 
(廃果や野菜くずなど)

人には利用価値がないものも、クマにとっては食物となります。
有機肥料、油かす 油はクマの好物であるため、有機肥料や油かすも注意が必要です。
養蜂場の巣箱 養蜂場は狭い範囲に多数の養蜂箱を設置するため、クマにとって効率良く食物を得ることができます。

家畜飼料、家畜
 (牛舎、豚舎、鶏舎など)

家畜が食べられる事例もありますが、飼料が食べられる事例が多く発生しています。
養魚飼料、養殖魚 養魚場で養殖魚や養魚飼料が食べられる事例が多く発生しています。

燃料 
(ガソリンや混合油など)

ガソリンや混合油などの燃料もクマの誘引物となります。また、その燃料が入った農機が壊される事例もあります。

市が行っている対策

那須塩原市では、以下のようなクマ対策を行っています。

◉クマが人里に来ないようにする対策

那須塩原市は、2023年9月に「2050 SustainableVision 那須塩原~環境戦略実行宣言~」を宣言しました。
この中で、ネイチャーポジティブに関する施策における一つの目標として「野生生物との共生社会の実現」を目指しています。
「野生生物」とは、野生の動物や植物のことで、クマも例外ではありません。
那須塩原市では、この取り組みの一つとして、クマが人里に来ないようにする対策を行っています。
具体的には、現在は市民の皆様への周知が主ですが、今後、人の生活圏とクマの生息域との間に緩衝地帯を設けクマが人の生活圏に侵入するのを防ぐ「ゾーニング管理」を、市民の身さんのご協力のもと検討していきたいと考えています。

◉クマの頭数を管理する対策

環境省は、2024年4月に、ツキノワグマを指定管理鳥獣に指定しました。
クマの生息域は、年々広がってきており、少子高齢化で管理が行き届かなくなった人里などを中心に、クマが人里に定着し始めています。
那須塩原市では、国の方針及び栃木県ツキノワグマ管理計画(五期計画)に基づき、クマを積極的に管理する取組を行っています。

◉クマが出没した時の情報発信

那須塩原市では、市のホームページ(クマ目撃・被害情報)、那須塩原市メール配信サービス「みるメール」那須塩原市LINE公式アカウントなどにより、クマが出没したり人に危害を加えたりした時の情報を発信しています。
また、同時に、Googleマップにより、クマの出没した場所がわかる「クマ出没・被害情報マップ」も公開しています。
また、緊急時には、広報車による注意喚起広報、防災無線や防災ラジオによる情報発信、公共施設での注意喚起ポスター掲載などを行っています。

 

*那須塩原市「クマ出没・被害情報マップ」
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この記事に関するお問い合わせ先

環境戦略部 ネイチャーポジティブ課 自然共生係

〒325-8501
栃木県那須塩原市共墾社108番地2

電話番号:0287-74-2602
ファックス番号:0287-62-7202

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