引久保百観音及び三尊仏
文明14年(1482)3月27日、橘伊勢守(たちばないせのかみ)が戦場(せんば)の戦いで討死した家臣たちを供養するため一間四面の観音堂を建立した。城主の逆修(ぎゃくしゅ)安楽のため、同年11月26日には西国三十三観音仏像、および本尊阿弥陀如来仏像を、翌文明15年(1483)9月1日には坂東三十三観音仏像、本尊薬師如来仏像を開眼。
これらは天明時代の大洪水で壊滅状態に陥ったが、寛政5年(1793)に引久保観音堂を村人が再興。また、釈迦如来像と秩父三十四観音像が下野国芳賀住人荒井数馬の手により製作され、開眼された。先の西国三十三観音と坂東三十三観音を一堂に安置したこの堂宇を、引久保百観音と呼び、今日に至っている。
百観音堂内の須弥壇(しゅみだん)は、3つの間に仕切られ、それぞれ坂東三十三観音、西国三十三観音、秩父三十四観音として計100躯(く)が祀(まつ)られ、阿弥陀・薬師・釈迦如来の三尊は、各間の本尊として間の中央に安置されている。
名称
引久保百観音及び三尊仏(ひきくぼひゃくかんのんおよびさんぞんふつ)
指定年月日
平成4年(1992)4月24日
員数
103躯
指定別
市指定
区分
有形文化財
種別
彫刻
所在地
那須塩原市上塩原418
所有者
妙雲寺
見学にあたって
引久保百観音堂内に安置
地図リンク
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更新日:2021年11月30日