旧塩原御用邸新御座所
塩原御用邸は、明治17年(1884)、時の県令三島通庸(みしまみちつね)が塩原新道(塩原街道)を開発するにあたりこの地を訪れ、建築した別荘を前身とする。三島家は明治36年(1903)に、この別荘を皇室に献上し、翌年御用邸が造営された。
新御座所は、明治38年(1905)から45年(1912)にかけて、大正天皇が皇太子時代に御用邸内に造営した。建物は木造平屋(間口8間、奥行7間)の入母屋(いりもや)で本格的な数寄屋造(すきやづくり)、床の間・床脇の書院を付け、竿縁(さおぶち)天井、壁には美濃和紙を使った袋張り等、宮内庁独自の組立式構造様式で、精密に建てられている。また、田の字形の和室外側には二重の回廊を配し、小規模ながら明治建築史を飾る貴重な文化財である。
昭和21年(1946)8月に御用邸は、視力障がい者の社会復帰施設として厚生省に払下げられ、同23年(1948)国立光明寮として発足。昭和29年(1954)、国立塩原視力センターと改称した。
その後、旧建物を近代的に改築する計画が立てられたが、御用邸の存続を願う住民の要望に応え、「天皇の間」と呼ばれていた新御座所のみ原形のまま保存することになった。昭和56年(1981)厚生省より移管され現在地に移築し、以来、「天皇の間記念公園」として一般開放されている。
名称
旧塩原御用邸新御座所(きゅうしおばらごようていしんござしょ)
指定年月日
昭和56年(1981)5月12日
員数
1棟
指定別
県指定
区分
有形文化財
種別
建造物
所在地
那須塩原市塩原1266
所有者
那須塩原市
見学にあたって
「天皇の間記念公園」として一般に解放しています(見学料は有料)。休園日は毎週水曜日。
地図リンク
この記事に関するお問い合わせ先
教育部 生涯学習課 文化振興係
〒329-2792
栃木県那須塩原市あたご町2番3号
電話番号:0287-37-5419
ファックス番号:0287-37-5479
お問い合わせはこちら
- より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
-
更新日:2021年11月30日