ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー117)
名ばかりのサクラ~フサザクラ~
【平成26年(2014年)10月20日号】


野山は紅葉真っ盛りの季節ですが、今回はあえてきれいな紅葉にならない木の話です。
以前にこれもサクラという事で、ウワミズザクラを紹介しました。あれはサクラと同じバラ科ですので、まだ種類が近い植物です。今回紹介するフサザクラは、フサザクラ科フサザクラ属の1種1属の樹木です。ですからサクラとは名ばかりで、別の種類です。
フサザクラの花は、花弁(花びら)や萼はなく、雄しべが垂れ下がっています。房のように多数の花がくっついて咲くので、フサザクラと名付けられたのでしょう。少し地味ですが、なかなかいい花です。3月下旬から4月にかけて咲きます。花の写真は、標高が高いところなので、4月下旬です。
葉は、ソメイヨシノのように花が終わってから出てきます。若葉は紅葉のように赤みを帯びてきれいです。1つの枝に大きさの違う葉がばらばらに並ぶ様子がこの木の特徴です。少し気にして見ていくと、山の林のあちらこちらで見かけます。
実は、カエデのような翼果です。風によって遠くへ飛ばされる実です。フサザクラはパイオニア植物と言い、ダムなどを造った裸地に真っ先に生える植物です。ただ、残念ながら、きれいな紅葉にはならずに枯れて落ちてしまいます。
おさむ
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更新日:2021年11月30日