ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー119)
冬の訪れを告げる妖精 ~雪虫~
【平成26年(2014年)12月20日号】


秋、穏やかな陽だまりで、小さな白い綿のようなものが、“ふわふわ~”と飛んでいることがあります。あまりに小さいため、気に留めない人が多いかもしれません。実は、これもれっきとした昆虫で、飛んでいる姿がまるで雪が舞っているように見えることから、通称“雪虫”と呼ばれています。北の地方では、雪虫が飛ぶと初雪が降るという言い伝えもあります。
雪虫の正体は、体長数ミリメートルの翅の生えたアブラムシの仲間です。虫眼鏡で見ると、背中と側面にフサフサとした綿のようなものがついています。これは繊維状のワックスでできていて、うっかり手で触るとすぐにとれてしまいます。
雪虫は、1年のうちに初夏と秋の2度引っ越しをします。秋に見られる雪虫は、夏を過ごした植物から、冬越しをする植物に向けて飛び立ったメスたちです。無事に目的の植物にたどり着いた雪虫は、子(幼虫)を産み役目を終えます。飛んでいる姿はとても優雅に見えますが、雪虫にとっては子孫の繁栄を掛けた命懸けのフライトなのでしょう。
そろそろ那須野が原にも初雪が降る季節。来年もたくさんの雪虫が舞うといいですね。
じゅんじ
この記事に関するお問い合わせ先
企画部 企画政策課 情報戦略係
〒325-8501
栃木県那須塩原市共墾社108番地2
電話番号:0287-62-7109
ファックス番号:0287-62-7220
お問い合わせはこちら
- より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
-
更新日:2021年11月30日