ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー158)

更新日:2021年11月30日

今年も無事に出産!~春の使者トウホクサンショウウオ~

【平成30年(2018年)6月5日号】

トウホクサンショウウオって?

市内に生息するサンショウウオ3種のうちの1種で、市・県・環境省のレッドリストに記載されています。体長9~14センチメートル。現在は、気候変動や環境変化で産卵地や幼生の生育場所が減り、生息数の減少が危惧されています。

トウホクサンショウウオの卵のうの写真(箱の森プレイパーク)
手の平に乗った黒色のトウホクサンショウウオの写真

今年の塩原の春は、少し変でした。2月までは、きびしい寒さと大雪が続き、春の訪れが遅れるのではと、心配していた人が多かったと思います。

ところが、3月に入ると一転。気温が上昇し、降水量も極端に減りました。そして、3月中旬に友人から「今、箒川で鳴いているのは、カジカガエルだよネ?」と質問が…。エッ、まだ3月です。塩原のカジカガエルは、4月に入ってからだよと思いながら、川へ近づくと「フィフィフィ、フィフィフィ」とまさかのカジカガエルの声でした。3月にその声を聞くのは、初めてでした。気温の急変が、もたらしたものと思われます。

そして、2日後の朝、箱の森童夢館のドアの前で、昼夜の寒暖の差により動けなくなった一匹のアマガエルが…。「やっぱり今年は、変だ」と、箱の森で春の使者調査を慌てて始めました。調査を始めて4日目の3月最後の日、沢の小さなよどみの石を持ち上げると、ありました。トウホクサンショウウオの卵です。彼らは、いつも通りの時期に現れて、産卵したようです。「よかったー」と安心しました。トウホクサンショウウオたちは、天候の大きな変動にも惑わらされずに、きちんと春を感じたようです。

「ちゃんと、オタマジャクシになれよ」と声をかけてもと通りに、石を卵の上に戻して、私は沢を離れました。

あきお

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