ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー158)
今年も無事に出産!~春の使者トウホクサンショウウオ~
【平成30年(2018年)6月5日号】
トウホクサンショウウオって?
市内に生息するサンショウウオ3種のうちの1種で、市・県・環境省のレッドリストに記載されています。体長9~14センチメートル。現在は、気候変動や環境変化で産卵地や幼生の生育場所が減り、生息数の減少が危惧されています。
今年の塩原の春は、少し変でした。2月までは、きびしい寒さと大雪が続き、春の訪れが遅れるのではと、心配していた人が多かったと思います。
ところが、3月に入ると一転。気温が上昇し、降水量も極端に減りました。そして、3月中旬に友人から「今、箒川で鳴いているのは、カジカガエルだよネ?」と質問が…。エッ、まだ3月です。塩原のカジカガエルは、4月に入ってからだよと思いながら、川へ近づくと「フィフィフィ、フィフィフィ」とまさかのカジカガエルの声でした。3月にその声を聞くのは、初めてでした。気温の急変が、もたらしたものと思われます。
そして、2日後の朝、箱の森童夢館のドアの前で、昼夜の寒暖の差により動けなくなった一匹のアマガエルが…。「やっぱり今年は、変だ」と、箱の森で春の使者調査を慌てて始めました。調査を始めて4日目の3月最後の日、沢の小さなよどみの石を持ち上げると、ありました。トウホクサンショウウオの卵です。彼らは、いつも通りの時期に現れて、産卵したようです。「よかったー」と安心しました。トウホクサンショウウオたちは、天候の大きな変動にも惑わらされずに、きちんと春を感じたようです。
「ちゃんと、オタマジャクシになれよ」と声をかけてもと通りに、石を卵の上に戻して、私は沢を離れました。
あきお
この記事に関するお問い合わせ先
企画部 企画政策課 情報戦略担当
〒325-8501
栃木県那須塩原市共墾社108番地2
電話番号:0287-62-7109
ファックス番号:0287-62-7220
お問い合わせはこちら
- より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
-
更新日:2021年11月30日