ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー162)
お祈りの儀式?~ミズカマキリ~
【平成30年(2018年)10月5日号】
ミズカマキリって?
体長5cmほどのタイコウチ科の一種。5月上旬から10月中旬にかけて、池や水田、時には学校のプールなどでも見られる。
ミズカマキリは、その名のとおり水中に暮らす、カマキリにそっくりな昆虫です。見た目はカマキリに似ていますが、実はカメムシのなかまで、水中にすむことからアメンボやマツモムシなどとともに水生カメムシ類と呼ばれています。
ミズカマキリはあまり泳ぎが得意ではないため、普段は水草などに止まってじっとしています。褐色の細長い体は、枯れ草にまぎれて周りに気づかれにくいようです。ミズカマキリがひそんでいるところにヤゴやオタマジャクシが通りかかると、鎌のような前あしで瞬時に獲物を捕まえます。そして、ストローのような口を突き刺して体液を吸うのです。ミズカマキリの腹の先を見ると、体長と同じくらいの長い管がついています。これは呼吸管と呼ばれる管で、先を水面に出して呼吸をするためのものです。ミズカマキリの呼吸管は長さが一定ですが、タガメやコオイムシの管は伸び縮み可能な構造をしています。
さて、上の写真のお祈りポーズ。何をしているのかお分かりになりましたか?これは、空に飛び立つ前に、水上に出て体を乾かしているところです。ミズカマキリは水生カメムシ類の中でも飛ぶのが上手で、より良い水辺環境を求めて移動します。水上で静かにたたずむその姿は、まるで空に向かってお祈りしているように見えませんか?
じゅんじ
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更新日:2021年11月30日