ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー148)
市レッドデータブックのトンボ~トラフトンボ~
【平成29年(2017年)7月5日号】
トラフトンボって?
体長5センチメートルほどのエゾトンボの仲間。黄色と黒のトラ柄が特徴。成虫は4月下旬に現れ、6月まで見られる。水草が生えるため池にすむ。県内でもごく限られた地域でしか見られない希少な種。那須塩原市レッドリストでは絶滅危惧2類(Bランク)に選定されている。


今年の3月に『那須塩原市レッドデータブック2017』が発行されました。レッドデータブックとは、絶滅のおそれのある野生生物の情報をまとめた本です。生き物の現状と存続が脅かされる要因を広く知ってもらうことで、多くの生き物がすむ環境を保全する活動に役立てるのが狙いです。
今回発行するにあたって、私が担当したトンボ類は、これまでに市内で確認されている73種の約3分の1にあたる26種が掲載されています。トンボは、川や湿地、ため池、田んぼ、公園の池、そして学校のプールなど、さまざまな環境にすみ、見られる種類が違います。中には人工的な環境でもたくましく生きるものもいますが、多くの種は限られた環境にしかすむことができません。「絶滅危惧種」というと、大沼や沼ッ原といった自然が豊かな地域にすんでいると思われがちですが、今回掲載されたトンボの半数は、田んぼやため池など身近な環境にすんでいます。
近年、人の生活スタイルは急速に変化し、それに伴って身近な自然環境も大きく変わっています。こうした変化に適応できない生き物は、人知れず姿を消してしまうこともあるのです。
機会があれば一度レッドデータブックを手に取ってみてください。生き物とともに暮らすヒントが見つかるかもしれません。
じゅんじ
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企画部 企画政策課 情報戦略係
〒325-8501
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更新日:2021年11月30日