ちっちゃな自然み~つけた(ナンバー139_2)

更新日:2021年11月30日

紫色の宝石飛び立つ~オオムラサキ羽化~

【平成28年(2016年)10月5日号】

オオムラサキって?

日本の国蝶として有名。羽を開くと、75~100ミリメートルある大型のチョウ。成虫はクヌギやコナラなどの樹液に集まる。近年、絶滅が心配されている。
サナギの形態は外敵から身を守るため、葉と色も形もよく似ている(下の写真を参照)メスのサナギはオスより一回り大きく、1週間遅れて羽化する。

羽化した直後で羽を広げているオオムラサキの写真
葉の色や形によく似たオオムラサキのサナギの写真

7月3日午後2時、その時は突然やって来ました。サナギの背中の部分が割れたかと思うと同時に、中から黒いものが出てきました。そして、まだクシャクシャでしたが、きれいな紫色の羽が見えました。オオムラサキの羽化です。

6月中旬、それまでエノキの葉を食べていたオオムラサキの幼虫がサナギになりました。淡い緑色をしたきれいな姿でした。それからは毎日、野鳥に食べられていないか、サナギを見守る確認作業。これがなかなか難しいものでした。サナギの色が、エノキの葉の中にうまく隠れてしまうのです。これは、外敵から身を守るためのオオムラサキの知恵。「自然ってすごい!」と、感心しながらの見守りでした。

そして、約2週間が経ちこの日を迎えたのです。サナギから出てきたオオムラサキは、羽根を閉じたまま体が乾くのをじっと待っていました。「羽根が開くのはいつかな? まだまだかかるのかな?」期待と不安をかかえながら待つこと3時間。ついに、オオムラサキの羽根が開きました。濃い鮮やかな紫色が、目に飛び込んできました。

幼虫を見つけてから1年。無事オオムラサキの羽化を見届けることができました。その後、11匹が塩原の山へ飛び立ちました。

私は来年の再会を願って、彼らを見送りました。

あきお

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