烏ヶ森の丘
かつては桜の名所として名高かった烏ヶ森の丘
烏ヶ森は標高297メートルの丘で、かつて那須西原(那須野ヶ原の一部)と呼ばれる原っぱのほぼ中央にあった。鎌倉時代初めの建久(けんきゅう)4年(1193)、将軍源頼朝(みなもとのよりとも)による那須野巻狩の際、頼朝がこの丘にのぼったと伝えられている。江戸時代には、石上(いしがみ)(大田原市)の村民によって、稲荷神社がまつられた。
明治時代に入り、那須野ヶ原の開拓が大々的に進められた。その中で見晴らしの良いこの丘に身分の高い人が訪れたり、丘上で歴史的な式典が行われたりした。特に明治12年(1879)には伊藤博文(いとうひろぶみ)(後の首相)・松方正義(まつかたまさよし)(同)が丘上に上がり、同14年(1881)には有栖川宮熾仁親王(ありすがわのみやたるひとしんのう)が訪れて記念の松を植樹した。また同18年(1885)には、丘上で那須疏水の起工式が行われた。明治21年(1888)には新しく烏森(からすがもり)神社がまつられ、同31年(1898)には印南丈作(いんなみじょうさく)(那須野ヶ原開拓の恩人)の記念碑が立てられた。
明治時代末期から昭和時代初期にかけては、関東地方有数の桜の名所となり、開花期には大変な人出でにぎわった。なお毎年4月中旬には、丘の下で開こん記念祭が行われている。
名称
烏ヶ森の丘(からすがもりのおか)
指定年月日
昭和39年(1964)10月1日
指定別
市指定
区分
記念物
種別
史跡
所在地
那須塩原市三区町5-6ほか
所有者
那須塩原市
見学にあたって
烏ヶ森公園内に駐車場あり。
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更新日:2021年11月30日