穴沢用水普請供養塔
この光明真言塔(こうみょうしんごんとう)は、安永7年(1778)銘のある全高2.4メートルほどの石塔で、上部の円の中央に胎蔵界(たいぞうかい)大日如来の種子(しゅじ)(仏を表す梵字(ぼんじ))とその周囲に梵字で光明真言を刻む。その下の左右の円内には、愛染明王(あいぜんみょうおう)と不動明王(ふどうみょうおう)の種子を刻んでいる。
穴沢用水は木ノ俣川(那珂川の支流)から取水する長さ4キロメートルの水路で、明和7年(1770)頃、穴沢集落27軒の自普請(じふしん)(自分達の労力や費用による工事)により、大変な苦労の末に開かれた。その後、北弥六・細竹・木綿畑(きわたはた)・上厚崎と、各地に延長され、非常に重要な用水となった。現在も使用されている旧木ノ俣用水の前身である。
供養塔は、用水の開削(かいさく)、北弥六・細竹方面への延長工事、開通して間もない安永2年(1773)の暴風雨による被害の復旧工事等を記念すべく、安永7年(1778)に建立されたと考えられる。
石塔の左右側面には、穴沢用水の普請・石橋設置等に穴沢の27軒で延べ1万7,000人の労力を要したことや、手伝い人夫が815人あったこと、延長工事のために受益の村で合計38両余を出したことなどが記されている。

名称
穴沢用水普請供養塔(あなざわようすいふしんくようとう)
指定年月日
平成23年(2011)5月9日
員数
1点
指定別
市指定
区分
有形文化財
種別
歴史資料
所在地
那須塩原市百村979
所有者
穴沢自治会
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更新日:2021年11月30日