畜産臭気対策について
本市の畜産臭気の現状と対策
本市の畜産業は、全国的にみても非常に盛んであり、酪農では生乳生産額で本州以南で一番の産出額となっており、畜産由来の臭気が発生しやすい環境にあります。
また住宅地と畜産施設が近い都市近郊型が特徴のため、畜産臭気問題は本市における長年の課題となっております。
1畜産環境問題の現状
市内の畜産経営に起因する苦情は、平成27年度以降減少傾向にあります。しかし、依然として苦情の約7割が悪臭関連の苦情であることから、地域と調和した畜産経営を確立するためには悪臭対策が最も重要であると考えられます。
- 苦情件数(注意)同年度の同じ牧場による苦情については、1件とする。
対象年度 | 悪臭件数 | 水質汚濁件数 | その他 | 合計 |
---|---|---|---|---|
平成27年度 | 13件 | 4件 | 6件 | 23件 |
平成28年度 | 10件 | 5件 | 3件 | 18件 |
平成29年度 | 10件 | 1件 | 9件 | 20件 |
平成30年度 | 10件 | 2件 | 2件 | 14件 |
令和元年度 | 10件 | 1件 | 3件 | 14件 |
令和2年度 | 10件 | 3件 | 1件 | 14件 |
2悪臭対策について
本市では、畜産業者に対して、主に次の臭気対策を推進しています。
- 臭気の発生源を特定する。
- 発生源から臭気を発生させないようにする。(対応)発生源の密閉化
- 水分の高いところを作らない。(理由)水分が高くなると嫌気状態になり不快臭発生の元となるイオウ化合物や低級脂肪酸が発生するため。
- 畜舎等の清掃・飼養管理
- 新鮮ふん尿の早期分離と搬出
- 敷料による水分や臭気成分の吸着
- 畜舎の通風・換気の励行
3家畜排せつ物処理法
近年、畜産経営の大規模化の進行に伴い、家畜排せつ物の発生量が増大し、その利用が困難になりつつあります。
環境問題に対する市民の意識が高まる中で地域において畜産を安定的に営んでいくためには、家畜排せつ物の管理の適正化を図ることが重要な課題となっております。こうしたことを踏まえ、家畜排せつ物の管理について、畜産業を営む者が遵守すべき管理基準が定められております。
家畜排せつ物処理法は主に施設面と管理面の基準が定められております。
施設面の基準
家畜排せつ物を処理したり保管したりする施設(以下「管理施設」といいます。)の構造設備に関する基準です。
- 固形状の家畜排せつ物の管理施設については、床を不浸透性材料(コンクリート等汚水が浸透しないものをいいます。)で築造し、適当な覆い及び側壁を設けること。
- 液状の家畜排せつ物の管理施設については、不浸透性材料で築造した貯留槽とすること。
管理面の基準
家畜排せつ物の管理の方法に関する基準です。
- 家畜排せつ物は、管理施設において管理すること。
- 管理施設の定期的な点検を行うこと。
- 管理施設の床、覆い、側壁又は槽に破損があるときは、遅滞なく修繕を行うこと。
- 送風装置等を設置している場合は、霜害装置の維持管理を適切に行うこと。
- 家畜排せつ物の年間の発生量、処理の方法及び処理の方法別の数量について記録すること。
その他
家畜排せつ物処理法は、小規模畜産農家(飼養規模:牛・馬10頭未満、豚100頭未満、鶏2,000羽未満)以外のすべての畜産農家が遵守しなければなりません。
小規模な農家であっても、家畜排せつ物を適正に管理し環境問題の発生を防止することの重要性は同じですので、野積みや素掘りは行わないように適切に管理する必要があります。
家畜排せつ物(堆肥)を農地や草地に散布した際は、速やかに耕起及び播種をするなど農地としての利用をお願いしています。
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更新日:2022年02月24日